5/21(水)に青山円形劇場で佐藤アツヒロ主演の
『HYMNS-ヒムス』観劇しました。
佐藤アツヒロはPLAYZONEでずっと
少年隊と共演していますが、いつもどんな役でもそれにふさわしい演技をして、根っからの芝居好きなんだとは感じていましたが、その彼がやりたい芝居のひとつの方向を見せてもらった気がしました。
タイトルの
ヒムスは賛美歌の意味で、演出家・鈴木勝秀と主演・佐藤アツヒロのコンビとしては『LYNX-リンクス-』『MYTH-ミス-』に続く、三作品めで、社会から孤立した男の心情、そして心を開放していく様子を描くオリジナル作品の完結編だそうです。
舞台は円形観客が周りを囲み、観客と舞台の境には天井から吊り下げられたロープだけ。そのコープが舞台の進行に従い、主人公を呪縛するものの象徴として、生き物のように動いていき、形を変えていくのもすごくスリリング。登場人物はアツヒロのほか小松和重、みのすけ、永島克の男四人、枯れたロックの曲が流れるだけの背景のまったくない空間。この装飾を一切切り捨てた舞台でもアドリブはかなりあったみたいでその素に戻ったような演者の表情が、この緊張感の張り詰めた舞台では果たして必要であったか疑問には思ったけれども、いかにも演劇的空間に自分もいるという一体感を感じられる芝居でした。