3/26(水)天王洲にある
銀河劇場で
『燻し銀河』を見ました。
ひと言で言うて、「おもちゃ箱」をひっくり返したような作品。いろんな要素がごちゃ混ぜになって、しかも休憩なしで2時間半です。これはかなりキツかった。しかも、話がアクションを使ったドタバタ劇と幻想的なストリーが平衡していて、ひとつの作品として集束されてないのです。
ただ、照明、影絵などがとてもきれいで、初めてミュージカルを見た日生劇場の子どものためのミュージカルの感動をふっと思い出しました。それに、この舞台でもおふう(遠山景織子)がツチガミ一族を殺すスローモーションのシーンが圧巻でした。スローモーションでは動きがきれいでないと却って見苦しくなってしまうのですが、遠山はまるで、舞うように大きなさらしの布を使って、それが赤く替わって、凄惨な殺戮シーンに変わってゆく光景を魅せつけました。舞台人としてまだ未熟でも、独特な雰囲気が役によくあってました。
他の演技陣も個別にみれば、悪くないのです。おふうの夫のランプ職人のサムラ(福田転球)はしっかりした演技でしたし、ヤスバ(和田正人))、ミヤド(菜月チョビ)もそれこそ体を張った演技だったのですが、彼らが笑いととればとるほど、舞台は破綻に向かってしまったような作品でした。