「ホテルジェラリゾート白馬」に泊まって、白馬八方尾根の八方池、白馬五竜高山植物園、栂池散策などをしたいと思っていました。
最初は1泊で考えましたが、メインの三か所はどうしても行きたかったので、土曜日の宿泊を考えて2泊にしました。費用を抑えるためにペンションを検討しましたが白馬はスキーリゾートで比較的レベルの高い宿が多いうえに、オフシーズンの夏休み前は料金もリーブナルブでした。「ペンションベルニナ」はbooking.comのサイトでの評価も高かったうえ(評価順位105軒中7位)、美味しいと言われている朝食を付けても1人5,225円(ツインルーム2部屋)で予約できました。
私たち夫婦だけではちょっと心細かったので、二男夫婦を誘い、松本駅で待ち合わせです。梅雨だったので、散策はお天気に左右されるため、直前まで雨予報もあり予定が二転三転しましたが、前日に3日間の晴れ予報が出て、スケジュール通り行えました。
2017年7月8日(土) | |
8:00 | 新宿駅発, 岡崎発 | |
10:49 | 松本駅着 | |
| ランチ | 国道沿い蕎麦屋 |
12:10 | ◎白馬五竜 植物園 | ゴンドラ・リフト1980円 |
| 大出の吊り橋 | |
16:00 | ペンション ベルニナ着 | チェックイン |
17:00 | 貸し切り風呂 | |
18:00 | 夕食 | あすなろワイン食堂 |
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2017年7月9日(日) | |
7:30 | 朝食 @ベルニナ | |
8:00 | ペンション ベルニナ発 | チェックアウト |
8:45 | 黒菱駐車場 | 途中で昼飯をコンビニで調達 |
| ◎八方池トレッキング | 往復3時間30分 リフト代 1120円 |
| 途中昼食 | |
12:20 | 黒菱駐車場 | |
13:00 | ホテルジェラリゾート白馬 | |
| 無料のグリーンカレー | |
| 入浴後、ごホテルでゆっくり | 15:00 チェックイン |
18:00 | 夕食 @ホテル | |
| ホテルでゆっくり | |
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2017年7月10日(月) | |
7:00 | 朝食 @ホテル | |
9:30 | ホテルジェラリゾート白馬 | チェックアウト |
10:00 | 栂池自然園 | ゴンドラ乗り継ぎ3180円 |
13:00 | 栂池出発 | |
| 道の駅白馬 昼食 | |
14:20 | 道の駅白馬 出発 | |
16:00 | 松本駅着 | |
16:58 | スーパーあずさ28号 | |
19:35 | 新宿着 | |
松本付近の高速の渋滞で待ち合わせは20分ぐらい遅れました。松本からは一般道で白馬に向かいました。途中国道沿いの蕎麦屋での昼食となりましたが、老夫婦が古民家風の自宅でやっているもので、蕎麦好きの二男に言わせると「失敗」の選択でした。
道の駅白馬でゴンドラ・リフトの割引券を購入して、白馬五竜高山植物園に到着です。テレキャビンとリフトを乗り継ぐとそこは標高1515m。白馬八方尾根が見えました。
ちょうど高山植物の女王コマクサが満開で、ヒマラヤの青いケシも神秘的な花を咲くせていました。リフト登ったところを下りながら花を楽しめます。
下山した後もチェックインを予定していた4時まで時間があったので、白馬村10選に選ばれていた「大出の吊り橋」に行ってみました。思っていたよりもほんの小さい吊り橋でしたが、茅葺屋根の家があったり、そこだけがノスタルジックな田舎の雰囲気です。残念ながら白馬三山(夏は山と平地の気温差が大きく雲で見えない日が多いとのこと)は見えませんでした。
ペンションベルニナは白馬のバスターミナルにほど近くのエコーランドの中にありますが、木々に囲まれた中にあり、ペンションはカナダのログハウス風で木をふんだんに使っていて、都会から来た者にはとても心が癒されます。広いリビングが開放されていて、ここでお茶を自由に飲むことができます。オーナーは夏場は湖でセイリングなどを楽しみ、悠悠自適の感じです。こんな生き方もあるのですよね。
部屋はトイレ、お風呂洗面所なしを選びましたが、宿泊時は私たち家族だけが2階の2部屋を使ったので、だれにも気兼ねなく、共同部を使うことができました。お風呂も洋風、岩風呂風、趣の違う2つが貸切で使えます。
宿泊費を抑えるために夕飯は付けないで近くの「あすなろワイン食堂」で食べたのですが、飲みのおつまみ系が中心でしかもオーナーがひとりで作るので食材、味付けの同じ系統だけで、「夕食を食べる」というコンセプトではなかったです。ただ、食材の原価率はかなり高く、いいものは使っていました。
ベルニナの朝食は美味しかったので、次回は2食付きにしたいと思いました。
二日目7月9日(日)も晴天に恵まれこの旅のメインの八方池を目指します。8時にチェックアウトして、コンビニに寄ったのですが、すでにおにぎりが残り少ない状態でした。ゴンドラ代を節約するため二男が考えた黒菱ラインからのアプローチです。
八方のふもとから林道終点黒菱駐車場までの距離は約9kmで、標高差は760mあります。黒菱駐車場から先、黒菱ラインの黒菱第3ペアリフトは約7分で黒菱平・鎌池湿原へと至り、ふもとからの八方アルペンラインと合流します。グラートクワッドリフトで八方池山荘に行けます。
7月1日にこのルートがオープンしたばかりなので、日曜日でも黒菱駐車場はガラガラでした。ペアリストを降りると、標高1,680mの黒菱平、ここには「雲海デッキ」作られていて、帰路雲の合間から白馬岳を見ることができました。白馬ではスキーだけでなく、「北尾根高原のご来光ツアー」などで夏場の観光にも力を入れているようです。どれもセンスがいいのが長野です。
八方池山荘(標高1,820m)から八方池までは往路90分、復路60分です。行きは旧道の尾根道を通りましたが、砂利道と階段、木道がミックスされていて、時々、高山植物や雪渓が目を楽しませてくれるし、休憩できるケルンも整備されていて、だれでも安心して行けるハイキングコースです。
山並みは雲が掛かっていましたが、時々は雲の晴れ、白馬三山のどれかや大雪渓が顔を見せてくれました。登りきったところの下の大きな雪渓があって、最初は八方池がまだ雪で覆われていると思ってしまったのですが、それは間違いでその先に、思っていたよりは小さい八方池が見えました。八方池を見下ろす第3ケルンは標高2,080mですから260mの登ったことになります。
八方池の周りでは早めのお昼を食べる人が多く、賑わっていました。私たちもおにぎり2個を食べて、それに八方池と間違えた雪渓を歩いて、帰りました。平らな雪渓はいいのですが、途中、石神井ケルンで分かれる木道コースには急な下りの雪渓が残っていて、ビビりました。この雪は7月中旬まで残っているそうです。
所々にはニッコウキスゲも咲いていました。
帰路は1時間だったので、黒菱駐車場に戻っても12時前でした。そこから直接ホテルジェラリゾート白馬を目指しました。チェックインは3時ですが、チェックイン前でもお風呂や無料のドリング・食べ物をいただけることはネットで調べて分かっていたいたので、早めに着きたいと思ってはいてもそうは言っても12時台では早すぎるかなと思っていたら、ちょうど1時ちょっと前ぐらいになりました。早めも到着でも、快く迎えてくれました。チェックインの手続きだけして、お部屋には案内されませんが、お風呂や貸切風呂の予約もできました。
ジェラリゾート白馬は3万坪の広大な森の中に1994年建てられたホテルで「日本には数少ない”自然との共生をめざした環境共存型”のホテル」だそうで、主な建材・家具をカナダから輸入していて、開業後も新しい温泉棟や貸切風呂(無料)しています。
まず、ハイキングで汗をかいていたので、バスタオルを借りて、「古民家の湯殿」(白馬みずぼしょう温泉)に入りました。江戸時代の古民家2棟を移設し再構成した専用浴場で、使い込まれた木材が落ち着いた雰囲気です。外には露天風呂があり、北アルプスの山並みも眺められました。湯上りサロンではいつでも「コーヒー牛乳」が無料で飲めます。
(写真はHPより)
汗を流したあとは、おにぎりだけで小腹が空いてきたので、玄関前にある、グリーカレーを食べました。あと、卵がけご飯や冷えたきゅうり、トマトなどを食べられます。またロビーの引き出しにはいろいろな駄菓子が仕舞ってあって、自由に食べられます。
(写真はHPより)
そうこうしているうちに3時になり、お部屋に入りました。2ベットルームのジュニアスイートルーム(57㎡)で息子夫婦との2所帯には使いやすい部屋です。ベランダに露天風呂付き客室、メインルームには暖炉、インドア・ジェットバスなどがありましたが、結局は広々とした温泉の方が気持ちいいので、全然使いでした。
敷地内を散策したあと、ラウンジでお茶することにしました。人が多く、なかなか座れなかったのですが、少し待ったらフット台が付いた椅子を2つ確保できました。このスペースにはコーヒーマシーンやポットで入れるいろんな種類のお茶、アイスキャンデー、さらには赤白のワインまで無料で飲めます。庭を眺めながら私はハーブティを旦那はコーヒーとワインを2杯飲んでいました。これだけでも満足っていう感じです。(ラウンジの前の中庭、ハンモックもあります。)
夕食は6時、レストランで基本コースの「四季のフレンチ」です。取り立てて美味しいというものではありませんが、1泊2食付きでジュニアスィートに泊まって一人13,650円ですから、無料で利用できる数々の”おもてなし”を考えたら、本当にコスパ最高です。
三日間7月10日(月)は6時にローマ風呂を予約してあったので、そこと古民家風風呂を梯子して、7時過ぎから朝食のバイキングです。和洋両方ありますが、これもごくごく普通のバイキングです。
朝食の後、チェックアウトの混雑を避けて、支払いだけ先に済ませ、合わせて栂池自然園の割り引き券を購入しました。本来チェックアウトは10時(こういうホテルなら11時であったらいいと思う)ですが、栂池自然園でのハイキングがあったのでが9時半まで、ホテルでゆっくり過ごしました。でも、このホテルには前日早め(チェックイン2時間前)に到着していたので、それなりにゆっくりできたので、大満足です。
ホテルから栂池自然園は車で10分ぐらいの距離です。ベルニナのオーナーに栂池高原駅近くの駐車場は有料なので駐車料金が無料の途中駅の白樺駅からゴンドラに乗りました。20分で標高差625mです。終点の栂の森駅からは少し歩いて、ロープウェイに乗り換えます。5分の標高差284m。この自然園6月に開園したときはすべて雪に覆われていたそうです。それから、たった1か月、どんな景色が私たちを迎えてくれるのか楽しみでした。前回7月25日に来たときはニッコウキスゲが満開でしたが、今回は水芭蕉がどれくらい残っているかです。
栂池自然園自体はスキー場ではないので、白馬五竜高山植物園と比べると、栂池自然園は日本でも有数の高層湿原があり、様々な動植物を観察することが出来、自然園内には木道が整備されており、園内一周は約5.5kmという規模を誇り、より完成された魅了的な施設です。前回は70分しか時間がなかったため、楠川までのみずばしょう湿原、わたすげ湿原まででしたので、今回は本当は展望湿原まで行きたかったのですが、楠川を越えるとアップダウンが大きくなって、登り山道になったため意外に時間がかかり、途中の浮島湿原までとなりました。(3キロコース)
水芭蕉はまだ十分残っていましたが、花が咲き切ると、なんだかしどけない、だらしない感じになります。でも、私の願望の一つだった水芭蕉の群生を見ることができました。
帰りのゴンドラから山々がはっきり見えました。
またこの時期にしか見られないという珍しい松の雌花も見れました。きれいな紫色です。
白樺駅駐車場に戻って、白馬駅から2キロのところにある有名の蕎麦屋・林檎舎に向かいましたが、月曜日なのになんと休業、白馬はまだオフシーズンのようです。そこで、無難な道の駅白馬でランチにして、お土産にご当地にブルーベリーやニンニクをお土産や帰りの特急あずさで飲むお酒やつまみを調達しました。道の駅は車でないとなかなか行けないところです。
3時近くに出発して、松本駅には4時過ぎに着きました。ここで息子夫婦と分かれて、16時58分発スーパーあずさ28号の自由席に乗って、新宿駅には19時35分に着きました。自由席に乗って驚いたことは車掌さんが、乗客の乗車区間を完璧に把握して、客が下りて新たな乗客が乗ってくると、瞬時にチェックにくることです。タブレットがあるからでしょうが、その仕事ぶりは頼もしい限りでした。
梅雨でありながら3日間、晴天に恵まれ、晴れ女の面目を保て、ほっとしました。それにしても、長男が中学生になるまでは白馬には毎冬2泊3日でスキーに行ったものですが、スキーシーズンは言うに及ばず、グリーンシーズンもまた魅力的であることがわかりました。「ご来光ツアー」や「青木湖での蛍」など、また季節を変えて、訪ねてみたいと思いました。